第二章 第四話 舌のひび割れ

私の舌には いつからか常にクレバスがある

気をつけると少し浅くなるが
気を抜くとすぐグランドキャニオンだ


悪化した と気がつくのは

決まって辛いものを食べた時

ひどい時は アイスクリームでも
舌が痛くなり しまった!っと後悔する

それは 裂け目が深くなった時


舌にクレバスがある症状は
「溝状舌(こうじょうぜつ)」というらしい

生まれつきの体質とも言われ
特に問題がないと言われることもある

診てもらうとしたら口腔外科


何度か見てもらったものの
あまり良くならなかった


そういう人もいるんですよね…
と言われて終わったこともあった


原因は
ストレスということもあるそうだが
栄養不足やドライマウスもあるとか



原因がストレスと聞くと
”つい” しょうがないな と思ってしまう

だから 
”つい” 治らないかも と思ってしまう

最近の私の悪い癖だ



ところが 最近になって
やっと理に叶う先生が現れた

その先生の診断としては

まず 根本的に私の舌が
顎の骨格の割にどうも大きいらしい

なので どうしても
あちこちに不要に当たるので傷つく と


なるほど そういうことだったのか



一般的に舌が傷つく原因

硬いものにあたると
柔らかいものは傷つく

だから 

硬い歯にあたると
柔らかい舌は傷つく 


ましてや 私の舌は大きい

だから 余計に歯や口内の上部に当たり
炎症を起こして裂け目が深くなる


と 先生は
わざわざ絵を見せて説明してくれた


いつも行く歯医者さんに
週に一回 大学病院から来る先生だ

舌のことを衛生士さんに相談したところ
紹介してくれたのだった


温厚で信頼ができそうな先生
そして 説得力のある理路整然とした説明

裏も表も気になる私には
とても丁度いい先生だった



原因の一つにストレスがある

それは否めないが 
それ以前に大前提があった


そこで

歯軋(はぎし)りが気になった時に作った
マウスピースをつけて寝ることにした


以前 少し歯の減りが気になったことがあった
気のせいか虫歯なのか痛いような…

院長に相談したところ
やはり歯が擦り減っているところが数ヶ所

そのせいで 知覚過敏になっている と

そこで夜寝るときに勧められて
マウスピースを作っていたのだった


作っておいて良かった



最近 気がつくと
歯を食いしばることが増えた

以前は ”ぎゅっ”と力を入れるとき 

歯も”うぐっ”と力を込めていた


それが 最近は料理をしている時や
物事を考えたりなど

集中する時とかにも
「食いしばり」をするようになっていた


「歳をとるとするのよね」
と衛生士さんに言われた

彼女とはもうかれこれ22年来の付き合い


当時 まだ「小児歯科」というものがなく
キチンと「子供を診れる」歯科医を探した

そして 一番気に入って
通い始めた歯医者さんがここだ


気づけば子供3人とも
どっぷりお世話になっている

そして私も



都会でこんな関係を
築けるなんて思わなかった

仲の良い二人の衛生士さんの子供は
長男と次男とそれぞれ同級生

しっかり付き合っているわけではないけど
ゆるいこの距離が丁度いい


私がどん底にいた頃に
すっかり友達を遠ざけてしまったけど

離れずにそっと見守ってくれる人たち


歯は意外と体調の変化に敏感である
それを任せられる医師がいることが幸せだ

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