Costco〜コストコ〜|陽だまり その4

初めてコストコに足を踏み入れたのは
今から20年以上も前

まだ日本に3店舗しかなかった頃
知人に連れられて行った幕張倉庫店だった


コストコがアメリカ資本の会社と知り
本国のスーパーマーケットの「匂い」を期待した

幼いころ ほんの少しだけ外国で過ごした私は
あの「匂い」に浸りたくて ずっと恋焦がれていた

グアムやサイパンにも行ったが
海よりもあの「匂い」が楽しみだったくらいだ

そう あの強烈に甘くて独特な匂い



駐車場に車をとめて 入り口に向かった
高揚感は最高潮だった

しかし いざ中に入ってみたものの
残念ながら期待した「匂い」はしなかった

思い描いた店内の「絵」とも様子も違った


ガロンサイズの飲み物のボトルも
裸で山積みにされた果物もなかった

箱が整然と天井まで積み上げられていて
そこはまさに「倉庫」だった

けれど 想像とは違ったものの
私を虜にするのに時間はかからなかった



日本のスーパーではあり得ない
大きいサイズの商品展開

カロリーを計算させないほどの
クリームやトッピングのスイーツ

調理するサイズが本人任せの
ノーカットの食材たち


天井から吊るされた大きなプールや遊具
カラフルで可愛いらしい子供服

その全てがすぐにでもカートに乗せて
持ち帰りたい品ものばかりだった


予定外ではあったものの 
一瞬で「Costcoマジック」に洗脳された


けれど 母の闘病に忙しく
家をほとんど空けていた頃だったので

堪能できるようになったのは
それからしばらく経ってからだった



数年後 母が他界して
自分の生活にやっと戻った頃


当時住んでいた家の近くに
コストコがやってきた

まだ上の子たちが小さく
二人とも入園前だった


そう じっと家の中で遊べない時期
そう 家にいると私が叫びたくなる時期

そうならないようにと
できる限り「発見」を求めて外に出かけた


その頃は 太陽がまだ大丈夫だったので
晴れた日は外に散歩に出かけたが

雨の日は散歩がてら
コストコかイオンタウンに出かけた

買い物半分 散歩半分


上の子たちがまだ 長女は2〜3歳
そして 長男が1〜2歳の頃

まだ コストコのカートに
子供が一人しか座れなかった頃だった

上の子二人を乗せたいときは
シートを敷いて次男をカートの中に座らせた

今の二人座れるカートが
もっと早くできてほしかったな と余談



その後 すぐに今の家に越してきた

すっかり太陽に当たれなくなって
生活が変わり始めた頃だった


太陽にも当たれない
どこに行きたいわけでもない

楽しみといえば 特には思い当たらない
とりあえず美味しいものを食べることくらい


少し車で走ればまた別のコストコがあり

そんな私の唯一のオアシスは
当たり前のようにコストコとなった



子供は親に感化されてしまうもので
当然子供たちもコストコ好きだ

洋服はアメリカンテイストの
ディズニーやカラフルなもの


買い物の最後はお決まりの
ホットドックとジュース

クラムチャウダーと
プルコギベイクとピザ


中学生まで男の子たちの誕生日は

大きなハーフシートのケーキだった

そして 冷蔵庫を買うときの基準は
このケーキがそのまま入るもの


最近半分のサイズになったことが次男の不満
しっかり誕生日はフルサイズを予約するらしい



本当にコストコマジックは恐ろしい

ついつい でスーパーに行くと
買ってしまうのはコストコも一緒


目新しいものはどれも美味しそうだし
割引されているものは魅力的に見える

そうして ストックがなくなると
ついストックも買ってしまう


子供が大きくなり 買うものが変わり
今ではすっかり「私の至福」のためが基本

なのに いつになっても
毎月の支払いは変わらない 少し増えたくらい


幸いなことに 少し日本サイズ寄りに
なってきた気がほんの少しする

おそらく物価高のせいだと思うが
成長期を過ぎつつある我が家には丁度いい



我が家のほとんどはコストコで成り立っている
おそらくこれは変わらない

「投資先をコストコに絞っている」
と考えて正当化している


太陽に当たれずにいた頃の散策の場
雨の日の子供たちのお出かけ先

気持ちが萎えていた時に噛みついた
カロリーたっぷり規格外の大きなスイーツ

家族5人分の外食費の「節約」
と言い訳して買ってしまう
その時々で変わるミールキットやお寿司

「いつもの」と魔法にかかったように
ついつい手を伸ばしてしまう
朝食用のメキシカンラップやハイローラー

そのどれもが私を掴んで離さない



自分の私利私欲のためではなく
「運動不足」と「精神安定」のため

と自分に暗示をかけて 
今日もまたコストコにお散歩



お気に入りの品々のお話は
また あらためて


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